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東京都防衛協会は、防衛意識の普及高揚を図るとともに、自衛隊を激励支援してその充実発展を助長し、わが国の平和と繁栄に寄与することを目的とした民間の組織です。

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防衛参考(防衛サロン)防衛私観・防衛サロン・投稿

●平成28年7月1日から、東京都防衛協会は、全国防衛協会会報から独立して「東京都防衛協会会報」を発刊しています。各地区協会に係わる記事は、それぞれの地区紹介各ページに掲載し、ています。
●防衛協会会報の東京都関連記事記事を、会報の号ごとに掲載しています。なお、各協会に関連する記事は、地区紹介ページにも併せて掲載しています。

平成29年 平成30年 令和元年
令和元年 第13号(01.07.01) ●防衛サロン
第12号(31.04.01) ●防衛サロン(最近の中国軍の動向について)
平成30年 第10号(30.10.01) ●防衛サロン(矛盾)
平成29年 第6号(29.10.01) ●投稿(ありがとう、自衛隊!)
第5号(29.07.01) ●防衛私観(北方領土を考える)
平成31年&令和元年
防衛サロン
隗 よ り 始 め よ !
東京都防衛協会会報第13号(01.07.01)掲載

元陸自幹部学校長 西 浩コ
 昨年の7月は記録的な大雨により、西日本を中心に大規模な河川の氾濫や土砂災害が多発し、広島、岡山、愛媛県など14府県で死者・行方不明者合わせて229名にのぼる最悪の豪雨災害となりました。この災害に対し自衛隊は、最大時33,100名、28隻の艦艇、38機の航空機を投入し、人命救助、給食・給水・入浴等支援、物資輸送や瓦礫の処理に当たりました。
 テレビ等の報道では、泥まみれになって懸命に活動する隊員の姿に賞賛の声が上がり、自衛隊に対する期待が一層高まりました。一方私は『災害派遣においては敵の弾が飛んでくるわけではない。どうか危険な目にあわないよう安全第一でやってくれ』と思っていました。
 言うまでもなく自衛隊の最も大事な任務は、「国防」です。このため自衛隊は、わが国に侵略する敵を撃退できるよう、平素は部隊・隊員の戦闘能力を高め、精強な状態に維持するために訓練をしています。これを通じ隊員は、戦場で生き残り、熾烈な火力戦闘で敵を撃破できる戦闘技術を身に付けるだけでなく、体力や気力、何よりも使命感や責任感を身に付けていくわけです。こうして鍛え上げられた隊員が、敵弾が飛んでこない災害派遣現場で活躍をするのは当然のことで、むしろ平素の厳しい訓練を積んでいなければ、災害派遣現場での活躍は期待できないかもしれません。
 災害現場で懸命に働く姿に国民は自衛隊に高い信頼を寄せていますが、自衛隊の最も重要な任務である「国防」のため日夜働いている姿には、さほど関心を寄せていません。自然の脅威と災害派遣は報道で見ることもあり想像できるが、我が国が侵略されるような事態は、映画の中でしか起こり得ないし、イメージアップしにくいからでしょう。中には憲法9条の問題もあり、考えたくもないという方も結構いらっしゃいますし、戦争になったら自衛隊にお願いすると、まるで他人事のような考え方をする人も散見されます。
 しかしながら我々が本当に関心を持つべきは「国防」であり、そして自衛隊で賞賛すべきは、生起するかさえも分からない各種事態に対し、日夜警戒活動にあたり、日々黙々と練成し、一朝有事になれば身の危険を顧みず国民の負託に応える覚悟を持って勤務し、「抑止」の一端を担っている隊員達だということをご理解いただきたいのです。
 平素精強な軍事力を持ちそれを鍛えることは、国家を戦争状態に陥れないようにすること、即ち相手に「抑止力」を効かせることであります。我が国に対する脅威は、相手国の意思と軍事力からなりますが、この意思を相手に持たせないことが極めて大事なのです。そのためには自衛隊が持つ軍事力のみならず国家の総力を抑止力の発揮にむけて機能させなければなりません。「抑止力」=「相手に耐え難い損害を与える軍事力」×「軍事力を運用する制度」×「国を守る国民の総意」と考えると、「国民を守る国民の総意」が1より小さいということは、極めて深刻な問題です。国防は、他人事ではありません。自分の国は自分で守る重要性をしっかりと認識し、自衛隊の活動を応援することこそが重要だと思います。 
 「隗より始めよ」と故事にあるが如く、先ずは我々からこの意識を持ちましょう。
(東京都防衛協会常任理事)
防衛サロン
最近の中国軍の動向について
東京都防衛協会会報第12号(31.4.1)掲載

佐 藤 ま さ ひ さ
( 外務副大臣 参議院議員 )
 「東京都防衛協会」の皆さん、いつも御世話になっております。
 日頃よりの皆様のご支援に心から感謝申し上げます。
 さて、昨年の年末から年始にかけて中国軍に関するニュースがいくつかありましたので、今回のコラムではそれらの報道について取り上げてみたいと思います。
 まず、驚いたのは、電磁レールガンが2025年にも中国艦艇に配備されるではないかとのニュース。電磁レールガンの弾丸の速度は音速の7.5倍で、射程距離も最長約200キロと言われています。火薬を使う従来の砲よりもコストが安く、米軍艦艇の5インチ砲の射程距離が約24キロであることを考えると、圧倒的な性能です。実際に配備されれば、戦場を根底から覆す「ゲームチェンジャー」となる兵器と言えます。
 同じく中国海軍の話題としては、新型の潜水艦発射弾道ミサイル「JL(巨浪)3」の発射実験を11月下旬に渤海湾で行ったとの報道もありました。発射実験では渤海から中国内陸の射場に向けてミサイルが発射されたようです。JL3の射程は9000〜1万4000キロ前後とみられ、中国近海から米本土の全域を射程に収める可能性があります。
 さらに、通常兵器では最大の威力を持つ爆弾「大規模爆風爆弾(MOAB)」の中国版の実験が行われた様子が、中国国営の軍事企業のウェブサイトで公開されました。大型爆撃機H6Kから投下された大型爆弾が地上で爆発する映像でしたが、場所や日時などの詳細は不明でした。
 また、中国がロシアから購入した最新鋭の地対空ミサイルSー400の試射成功のニュースもありました。Sー400が中国の沿岸部に配備されれば、台湾を完全に射程圏内に捉えることから、台湾海峡の制空権を中国が取りにきているという姿勢はあきらかです。
 一連のニュースは、米国と貿易交渉を行っている中国が、「中国は米国に負けない」という対抗する意識を国内外に喧伝し、中露の軍事的な協力関係も国際的にアピールする目的があるものと考えられます。
 中国は「製造2025」という国家プロジェクトで、情報技術産業やロボット、航空宇宙、船舶産業、新材料、バイオ・医療など10大重点分野に集中投資し、建国100年を迎える2049年に「世界の製造強国の先頭グループ入り」を目指しています。
 民生分野のみならず軍事分野にも応用可能な技術も多いことから、米中の貿易摩擦の背景には、世界の技術覇権を狙う中国とそうはさせないという米国との覇権争いがあると見てよいでしょう。
(東京都防衛協会相談役)
平成30年
防衛サロン
矛 盾
東京都防衛協会会報第10号(30.10.1)掲載

特別会員 籏智 良久(昭和産業グループ 代表取締役社長)
 矛盾とは御承知の方も多いと思いますが、中国の楚の国の韓非子の故事にある一商人の購う矛と盾に倣った論理の整合性の無さを伝える諺です。詳細な意味等は紙面の関係上省かせて頂きますが、普段何気なく我々が使っている言葉の一つであると思います。
 矛とは主に攻撃に使用する武器で、盾は攻撃から守る事を主とした道具とした場合、現在の我々日本人が置かれた状況に鑑みると、世界第五・六位の軍事力を保持していながら、憲法上軍隊を持つ事に関しては不保持と明記されています。其の上交戦権の放棄と文字上の聞こえは良いのでしょうが、実際の戦闘・戦争行為にもハーグ条約やジュネーブ条約に制限が明記されており、それら各国が順守すべきルールを一方的に従わないと主張していると受け取られかねない文言になっております。 
 戦争の放棄といいましても、他国に侵略行為を行わないは是としても、侵略された時に一体誰が盾の役割を担うのでしょうか。日本国憲法は日本国に籍を置く者のみが順守を義務としているものです。他国の人に我々はこういった憲法を順守していますので判って下さいと頭を下げても、彼らには我が国の憲法になんら義務も持っていません。
 残念ながら我が国は地政学上まるで朝鮮半島やアジア大陸を蓋をするような位置に在しています。先日友人から頂いた沿海州や朝鮮半島から太平洋を見た地図を見ると、大陸側から見た我が国は正しく日露戦争の発端となった当時のロシアの不凍港の開設と、艦隊等が太平洋に出る思惑にとっては、目障りな蓋です。現在も海底資源の目的とハワイ以西を傍若無人に我が領海を目論む中華人民共和国の海洋進出にとっても、尖閣諸島・沖縄を始めとする我が国の領土は、目障りな蓋です。
 夫々の国には独自の文化と伝統が息づいており、それらを大切に国内の安定と成長を図りながらも、対他国とはお互いに文化と伝統を尊重しながら宥和及び共存を目指しています。そんな中、中華思想で東夷・南蛮・西戎・北狄とまるで世界の中心は自分達で、一切他の国に対して敬意も払わず独歩する国が極近隣に在しています。  盾も矛も持たず、国内で軍備や核の議論をすることにもヒステリックに反対を唱えていて、一体我が国の将来はどうなってしまうのでしょうか。
 外交とは武器を持たない戦争であり、戦争とは武器を持った外交であるとの故事もあります。 軍隊どころか国の根幹である憲法も独自のものを持たず、アメリカが何とかしてくれるだろうでは、悠久の歴史をもった我が国を守ろうと身命を賭した先達になんと顔向けができるのでしょうか。
 天は自ら助くる者を助くの言葉の様に、人任せの国に対してアメリカは絶対に自国の国民の血は流しません。我が国だって同じではないでしょうか。そんな状況下自衛隊員の方々は国防を担いながら、自らの身を削って災害派遣までこなして頂いております。
 一日も早く彼ら自衛隊員の方々に、我ら日本人全員が敬意と尊敬の眼差しを向けられるような日が来る事を念じ、拙文を閉じさせて頂きます。
東京都防衛協会会報第8号(30.4.1)掲載
平成29年
投稿 千代田・中央防衛協会 会員 秋田耕治郎
ありがとう、自衛隊!
東京都防衛協会会報第6号(29.10.1)掲載
 私の自衛隊に対する 想いの原点は、中学一 年生の時の経験にあり ます。私は昭和 36 年瀬 戸内海の小豆島で生ま れ、高校卒業までの 18 年間を島で過ごしまし た。
 その間に島は二度 の台風による大災害に 見舞われました。特に 無防備であった最初の 時は、人的被害も大き く、町が受けたダメー ジは壊滅的なものでし た。
 時は昭和 49 年7月6 日。午後から降り続い ていた台風8号による 雨は夜半より豪雨とな り島のあちこちで鉄砲 水となって民家に押しよせたのです。中でも 山あいの傾斜地にある 小さな集落では、避難 する間もなく多くの人 が土砂にのまれていき ました。

懸命の捜索
 行方不明者 29 人、負傷者多数、町の家屋の多くが倒壊もしくは床上 浸水という絶望的な状 況のなか、翌朝には自衛隊第一次派遣隊が到 着しました。彼らは、 炎天下、物資を運び、 生存者を救出し、行方不明者を懸命に捜索してくれました。跡形もなく流された家の住民を捜索するのは大変な作業です。自衛隊を中心とする捜索隊は行方不明者 29 人を全員見つけだし、そのご遺体を家族の元へ届けてくれたのです。その 中には、私と同級生の女の子二人も含まれていました。
 あれから40 余年。当時の自衛官の皆さんの多くは既に退官しておられるかと思いますが、 元島民の一人として、 この機会に、もう一度、 心を込めて申し上げた いと思います。 「ありがとう、自衛隊!」
防衛私観 東京都防衛協会常任理事 伊藤俊幸 
北方領土を考える
東京都防衛協会会報第5号(29.07.01)掲載
 北方領土は、二つの「宣言」で考えるべき問題だった。  一つは一九五六年の「日ソ共同宣言」。日ソは戦争状態を脱し、「平和条約締結」後「歯舞」「色丹」二島は返還されると合意された。しかし一九六〇年、日米安保条約改定に反発したソ連は、「平和条約締結」は「他国軍隊の日本からの撤退が条件」と言い出し、それ以降「日ソ間の領土問題は解決済」となってしまった。  
 もう一つは一九九三年、ソ連崩壊後の新生ロシアとの間で締結された「東京宣言」。 ここで六〇年以降のソ連の態度は否定され、五六年宣言の「平和条約締結」と「二島返還」が確認され、更に「領土問題」とは「択捉」「国後」も含めた「四島の帰属問題」と再定義された。
 よく「二島先行か」「四島一括か」と問題になるが、「四島『一括』」には言及していない、というのが日本政府のスタンスだ。重要なことは、戦後七〇年以上を経て、日露間に不可侵を約束する「平和条約」がないのは普通の状態ではないということだ。
  
国後島「友好の家」前の筆者      択捉島温泉           択捉島文化会館
 筆者は昨年九月十五日から「ビザなし交流」で「国後」「択捉」を訪問し、マスメディアを通じてではわからない本当の姿を垣間見る機会を得た。
 「択捉」は、道路の舗装は進みカラフルな建物が建ち、着実に「ロシア化」が進んでいる。現島民は二五年以上続く「ビザなし交流」の結果、日本・日本人のことは大好きで、一緒に生活しても良いと思っている。
 一方高齢になった元島民の方々も現島民とは顔見知りで、今や北方領土問題に対する要望の第一は「自由往来」で、「現島民と共同生活」しても良いという。七十年間何も動かなかったが、「今度こそ具体的に何とか動かしてほしい。」のだ。
 昨年十二月十六日、安倍総理とプーチン大統領は、平和条約締結に向けた「新しいアプローチ」を発表した。ポイントは、「北方四島での共同経済活動の実施に向けた協議の開始」「元島民の北方四島への自由往来の拡大」「八項目の経済協力計画の着実な実施」だ。 「またロシアに騙される」という意見もあるが、「経済協力計画」は、日露信頼醸成のため、ロシア本国で「民間企業」が行う枠組みだ。
 他方「共同経済活動」は、国境画定がなければ本来不可能な平和条約交渉だが、北方領土を「日露両国民が共存できる島」と位置づけ、“どちらの国の法律にも服さないで生活できる枠組みを考え出してみよう”、帰属をあえてあいまいにし、バッファーゾーンにしたままとする新たな試みだ。
  安全保障面から観るなら、オホーツク海は、米国との核戦争に備えたSLBM(第二撃能力)を隠し置くロシアの聖域だ。北方領土はこれを守る南端の島であり、残念ながら日本への返還は極めて困難だろう。
 「元島民の悲願」「複雑な安全保障環境」に加え、どんな結論であろうとも生じてしまう“反対勢力”という「政治的リスク」。北方領土は、現在の両国首脳のような「強い政権基盤」の時にしか解決できない問題であることは間違いない。

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最終更新:01.07.01